近世日本の教育遺産群─学ぶ心・礼節の本源─
日本では、明治時代に近代教育制度が導入される以前より高い教育水準を保ってきました。これを支えていたのは各地に存在した藩校や私塾などで、武士ばかりでなく広く庶民へも門戸を開き、読み・書き・算盤(そろばん)から礼儀作法までさまざまな教育を行っていました。
江戸期に開かれた教育機関の代表的なものとして日本遺産にも登録されている咸宜園(かんぎえん)は、儒学者・廣瀬淡窓(ひろせたんそう)が創設した近世日本の最大の私塾です。毎月行われる試験の結果で成績評価を行う「月旦評(げったんっひょう)」など特色ある教育で知られ、全国から女性を含む5000人を超える門下生を集めたといわれています。
観光担当者がすすめる!わがまちの「イチ押し」
日田商工会議所 春口 国博
江戸期の貴重な雛人形など、3千体以上を公開している「天領雛御殿」。広大な空間に飾られた雛人形は圧巻です。珍しい「おきあげ雛」や、250年程前のものから近代の人形まで、それぞれの時代によるお顔の違いやさまざまな表情をお楽しみください。
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