中小企業庁は5月20日、第45回中小企業政策審議会総会(会長・小林健日本商工会議所会頭)を開催した。会議では、政府が提示する「労働供給制約社会における中堅・中小企業の『稼ぐ力』強化戦略案」について議論した。 会合で提示された戦略案は成長戦略の起点として、①価格転嫁・取引適正化の徹底②成長支援・成長投資・生産性向上③M&A・事業承継などの事業再編④賃上げの促進⑤経営管理能力高度化などのための伴走支援体制の強化――を5本柱としている。
①では、2026年1月より施行された中小受託取引適正化法(取適法)・受託中小企業振興法(振興法)の現場への浸透などを明記。②では、経営・AIに精通した人材、支援機関(金融機関・高専など)の地域ごとのネットワーク構築を示した。③では、M&Aの環境整備や、事業承継を契機として生産性向上に取り組む中小企業への措置の検討などを明示。④と⑤では、防衛的賃上げからの脱却や伴走支援体制の強化を掲げた。
小林会頭は、政府の案について、「中小企業の『稼ぐ力』を強化するには『生産性向上』と『価格転嫁』が重要」と強調。さらに、これまでと異なる点として、AIを活用したAX(AIトランスフォーメーション)の必要性を挙げ、急速に変化する社会における技術の進化に伴う習得の重要性を訴えた。また、「稼ぐ力」の強化のため商工会議所による伴走型支援の重要性を伝えるとともに、経営指導員の待遇についても「改善が課題」と指摘し、予算措置を強く求めた。