日本商工会議所は6月30日、6月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。6月の全産業合計の業況DIは、▲22.2(5月比プラス2.1ポイント)となった。向こう3カ月の先行き見通しDIは、▲23.2(6月比マイナス1.0ポイント)だった。
引き続き全業種で中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー・仕入れ価格の上昇などの影響が見られているが、中東情勢の緊張緩和に向けた動きや政府による対応の効果もあり、一部事業者からは供給再開や代替品の提供などによる影響の軽減が指摘されている。こうした中、建設業・製造業・卸売業で設備投資需要がけん引する形で引き合いが見られたほか、小売業で価格転嫁に進展が見られ、改善した。自治体による物価高対策の効果や夏のボーナスへの期待感が聞かれたものの、長引く物価高や円安の影響で消費マインドは弱めの動きが続いている。
ヒアリングした企業からは「ナフサショックにより当社が使用する資材の約9割が調達できなくなった」(塗装工事業)、「足元で資材の調達困難化に解消の兆しが見られ始めている。政府のアナウンス効果で企業の不安感が多少和らいだ印象がある」(窯業・土石製品製造業)、「中東情勢の影響に落ち着きが見られ、一部商品については出荷が再開されたほか、代替品の提案も増えてきた。しかしながら、仕入れ価格の上昇は継続しており、販売先に価格改定を交渉している」(包装資材卸売業)、「メーカーからの値上げ要請を踏まえ、全品1~2割程度の価格転嫁を実施する。売り上げは拡大が見込まれるが、衣料品の値上げがどこまで受け入れられるか不安もある」(衣料品小売業)、「入手困難になっていたオイル類の調達環境は改善されつつあるが、価格高騰は継続している」(自動車整備業)といった声が寄せられた。
先行き見通しDIは、▲23.2(6月比マイナス1.0ポイント)。自治体による物価高対策や高水準での賃上げが下支えとなっているほか、中東情勢の戦闘終結に対する合意により、段階的な事態の収束が期待される。一方、足元の仕入れ価格の上昇が夏ごろに物価に波及するとの見通しもあり、今後の消費マインドへの悪影響も懸念される。また、国際情勢が不安定化する中、コスト高とその分の価格転嫁や人手不足など、依然として経営課題は山積しており、先行きは慎重な見方となっている。
