日本商工会議所は9月30日、9月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。調査対象は、全国321商工会議所の会員2388企業(有効回答数1893企業、回答率79.3%)。
全産業合計の業況DIは、▲20.7(8月比マイナス0.5ポイント)。製造業では、AI・半導体関連の引き合い増加や一部での価格転嫁の進展などにより、改善した。一方で、建設業では各種コストの高止まりや人手不足の影響などを受け、悪化した。小売・サービス業では、物価高に伴う節約志向の高まりから消費意欲に弱さが見られたことに加え、天候不順による客数の減少も重なり、悪化した。 値上げの長期化に伴い消費マインドの弱さが続く中、飲食店からは、来年4月以降の飲食料品の消費税減税に伴う来店客数の減少を懸念する声も聞かれている。
先行き見通しDIは、▲17.3(9月比プラス3.4ポイント)。先行きについては、金利上昇や長期化する円安・物価高に伴うコスト増加が重荷となっている。十分な価格転嫁が進まないことも懸念材料であり、先行き不透明感が拭えない。 一方で、高水準での賃上げに伴う実質賃金の増加に加え、気温の低下に伴う秋の行楽シーズンの到来などが、消費マインドの底上げに寄与することが期待される。
ヒアリングした企業からは「担い手不足が当地の建設業界に大きな影響を与えている。多くの地域企業では採用や人材育成に投資してきた経験が乏しいため、行政と連携し、企業および求職者双方の意識変革を促す取り組みが必要と感じる」(リフォーム工事業)、「前年度に発生したウィンドウズ11移行に伴うPC更新需要の反動に加え、物価高の影響により民間の設備投資意欲は減退傾向にある。投資の優先順位としては建物修繕などが先行しており、OA機器関連の設備投資については先送りが生じている」(機械器具卸売業)、「価格転嫁は進展したが、販売量の減少により採算は横ばい。来年4月の食品の消費税減税に伴うシステム改修の負担増加が懸念される」(飲食料品卸売業)、「半導体やデータセンター向け案件が急増。競争によりメモリ価格の高騰やプリント基板の入手困難が、製造の妨げになっている」(電気機械器具製造業)、「値上げの影響により売り上げは前年実績を上回っているが、消費動向を示す客数や買い上げ点数は減少している。加えて、ゲリラ豪雨をはじめとする悪天候が客足の減少に拍車をかけている」(総合スーパー)、「熊本地震の影響による観光客の激減に加え、夜間の宴会自粛ムードの長期化が重荷となっている。九州ふっこう応援割などの観光支援策による会食需要の回復に期待したい」(飲食店)などの声が寄せられた。
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