日本・東京商工会議所は9月15日、「多様な人材の活躍等に関する調査」の結果を公表した。調査結果によると「人手不足」と回答した企業は全体の6割に上り、そのうち約半数(48.2%)が事業運営に影響・支障をきたす深刻な状況であることが明らかになった。業種別では、建設業、運輸業、介護・看護業で人手不足が7割を超えた。
同調査は、中小企業における人手不足の状況と対策、外国人材・障害者・女性・シニア人材の活躍推進、仕事と家庭の両立、リスキリングの状況について、中小企業の実態を把握し、今後の要望活動に生かしていくために実施した。調査期間は7月21日~8月21日。2654社から回答を得た。
調査結果では、人手不足と回答した企業は6割(60.0%)。そのうち、約半数(48.2%)が「事業運営に影響・支障をきたす深刻な状況」と回答した。
規模別に見ると、従業員数21人以上の企業では約7割が人手不足と回答。一方で、20人以下の小規模企業では、約半数(49.1%)と全体を下回ったものの深刻度は5割超(54.9%)、約1割(8.2%)は廃業や事業継続を懸念している結果となった。
外国人材を受け入れている企業は4社に1社(25.1%)。また、新たな受け入れが困難となった場合、受け入れ企業の7割近く(65.9%)が事業運営に支障が生じると回答した。特に、介護・看護業(93.8%)、運輸業(73.7%)、製造業(73.1%)で影響が大きいことがうかがえる。
障害者の活躍推進については、法定雇用義務の対象となる従業員37.5人以上の企業のうち50人以下の企業では、半数近く(46.0%)が「雇用しておらず、募集・採用に向けた取り組みを行っていない」と回答。その理由として「障害特性を踏まえた業務切り出し、設定が困難」(51.7%)、「就労・教育をサポートする人的な余裕がない」(50.9%)が約半数に上った。
育児・介護などでの就労配慮者や休業者がいる企業は全体の約6割(58.0%)。そのうち、育児が半数近く(46.2%)、従業員自身の治療(23.5%)、介護(20.9%)も2割を超える。両立支援に取り組む上での課題は、「両立に取り組む従業員の仕事のカバーが難しい」が4割超(42.8%)で最多。
女性がキャリアアップに取り組む上での課題は、「ライフイベント(育児・介護など)によるキャリアの停滞」(29.0%)、「長時間労働や責任の重さなどにより、本人が活躍を望みづらい」(27.5%)、「ロールモデルが不足」(26.7%)が約3割に達した。
シニア人材の活躍推進では、従業員に占めるシニア人材(60歳以上)の割合が「3割以上」と回答した企業は2割超(24.4%)に上った。
従業員のリスキリングでは、「必要性を感じるが、取り組みが十分に進んでいない」企業は7割近く(66.1%)に上った。
