日本政府観光局(JNTO)はこのほど、2018年の訪日外国人旅行者数が前年比8.7%増の3119万2千人で過去最多を記録したことを公表した。訪日旅行プロモーションや好調なクルーズ船需要が伸びを支えた。
国・地域別では、中国が838万人となり全市場で初めて800万人台に達したほか、タイが113万人となり、東南アジアで、初めて100万人を突破するなど着実な伸びを示した。こうした結果、香港を除く19カ国・地域で過去最高を記録した。
JNTOでは、「東アジア市場を中心に自然災害による旅行控えが見られたが、年末までに東アジア市場全てで前年同月を上回るまでに回復した。東南アジア市場については各市場における訪日旅行プロモーションが訪日需要を創造し、欧米豪市場については、好調なクルーズ船需要やグローバルキャンペーンの実施により、年間を通じて好調な伸びを示した」と分析している。
石井啓一国土交通大臣は記者会見で、「初めて3000万人を突破し、2020年4000万人の目標も視野に入ってきた。これは、戦略的なビザ緩和や消費税免税制度の拡充、CIQ体制の充実、交通ネットワークの充実、多言語表記など受け入れ環境の整備、JNTOを中心としたプロモーションなどの取り組みが成果となって現れてきているものと認識している」とコメント。2020年4000万人の目標達成に向けて、幅広い国や地域からの訪日外国人旅行者を確実に増加させるとともに地方への誘客を進めていく考えを示した。