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今日から始める“大人”健康生活 Vol.10 健康診断結果の読み方と対処法

「個人の基準値」を把握しておこう 毎年健診を受けて、数値がどう変化しているかをチェックしよう

健診結果が戻ってきたとき、まず気になるのは各検査項目の数値が〝基準値かどうか〟でしょう。

基準値とは、健康な人の検査結果を基に、上限と下限の2・5%ずつを除外した残りの95%の人が当てはまる範囲の数値のことです。したがって数値が基準値であれば、今のところ特に問題はないと判断できます。少々外れていても、直ちに病気に直結するわけではありません。

ただ、気を付けたいのは、基準値内で数値が変化しているケースです。例えば、腹囲が昨年と比べて急に5㎝も増えていたり、血糖値が年々上昇しているような場合、いずれ異常値を示す可能性が高いといえます。つまり重要なのは、一般的な基準値よりも、自分の過去の検査結果から見る〝個人の基準値〟です。加齢とともに体の状態は変化し、数値にも変化が現れやすくなります。個人の基準値を気に留めておくことが大切です。

健診結果で異常値があった場合、「ほぼ正常」「要経過観察」「要再検査」「要精密検査」「要治療」などと判定されます。この中で、「よく分からない」という声が多いのが、要経過観察と要再検査です。まず要再検査は、日によって変動がある血圧や中性脂肪などに対し、日を改めて検査しようというものです。一方の要経過観察は、1年後の健診まで放置しないで、指定した時期にもう一度調べてもらいなさいという意味で、大抵「○カ月後」と書かれています。仮に血液検査の結果に問題があり、「要経過観察6カ月後」とあったら、6カ月後に内科を受診しましょう。

自覚症状もなく再度受診するのはおっくうかもしれません。しかし、体を車に置き換えて考えれば、不具合を放置したまま走ったら、いつか大事故を起こしかねません。そうならないために、車検や定期点検があります。大事な体を定期的にメンテナンスするためにも健診を受け、その結果を健康維持や生活改善に役立ててください。

福田千晶(ふくだ・ちあき) 医学博士・健康科学アドバイザー 1988年慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科に勤務。96年よりフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演、執筆、テレビ・ラジオ番組への出演などで幅広く活躍。また、診療所などで診察を担当するほか、産業医として企業の健康管理や健康啓発にも携わる。主な著書に『メタボがわかれば寿命がのびる!』(白夜書房)、『体脂肪を燃焼させるスロートレーニング』(永岡書店)など多数

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