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コラム石垣 2019年11月1日号 中山文麿

10月12日、スーパー台風19号が伊豆半島に上陸して、関東・甲信越・東北地方に記録的な豪雨をもたらした。この台風は上陸前の6~7日の24時間に中心気圧が77ヘクトパスカルも下がり急速に巨大化した。日本近海の海水温が27度と高く、しかも水深50メートルまで暖かくなっており台風に膨大な水蒸気を供給したためである。

▼気象庁も今回の台風は50年に一度経験するか、否かの巨大な台風だとして最大の警戒を呼び掛けていた。風速はそれほど強くなかったが、猛烈な雨を降らせた雨台風で、神奈川県箱根町では1日当たりの降水量が922・5ミリメートルと国内観測史上最高を記録した。また、流域型といわれる洪水で千曲川や阿武隈川など一級河川に大量の支流の水が流れ込んで大洪水を起こした。

▼この災害は地球温暖化の影響で、これまでの知見が通用せず、大災害が毎年日本のどこかで起こるような事態だ。このような新しい受難の時代に入って、政府は内水氾濫対策も含めてこれまでの常識的な防災対策を抜本的に見直さなければならない。

▼地方自治体もタイムライン(防災行動計画)を策定し、迫りくる危機に対して正しく対応してもらいたい。ハザードマップもフルに活用して防災専門家の意見も取り入れ、住民の啓発と注意喚起を徹底すべきだ▼企業も危機管理に当たり、地震については70%以上の企業が対策を講じている。しかし、浸水については70%の企業は何ら対策を立てていない。企業は事業継続計画(BCP)を策定し、自社の事業活動がサプライチェーン上の責務を全うできるようにすべきだ。

▼個人も、自分の住む地域のハザードマップを正しく理解し、その地域の危険を把握して適切に行動したい。

(政治経済社会研究所代表・中山文麿)

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