善通寺商工会議所(香川県)は2月23、24日、総本山善通寺と共に「総本山善通寺大会陽(だいえよう)」を開催した。
寒さの厳しい冬を乗り越え、明るく恵みの深い春に巡り合うという意味の「会陽」。その年の除災招福、五穀豐穰を祈る春の恒例行事に例年大勢の人が詰め掛ける。今年も総面積約4万5000平方メートルの広大な境内と周辺商店街に、2日間で1万人余りが集まった。
大宝木(だいしんぎ)の公開や加持祈祷(きとう)なども行われ、晴天に恵まれた24日は、五重塔前で鏡餅を運んで距離を競う「力餅競技」が行われてにぎわいを見せた。男性の部、女性の部などカテゴリーごとに力自慢を競い合い、なかでも「ちびっ子力餅大会」には200人が参加して境内に応援の歓声が響き渡った。また、鎌倉町商店街では「尽誠学園マーチング&ゆるキャラ大行進」や、22店舗が出店したフリーマーケット、お楽しみ抽選会やうどんバザー、税金クイズなど、趣向を凝らした内容で参加者を楽しませた。
クライマックスの「稲穂投げ」では福を授かろうと集まった人たちに向けて、五重塔から稲穂と大小の餅を投下。家族の健康と豊作を願う古くからの習わしに、活気づいたひとときとなった。同所担当者は、「先人から受け継ぐ恒例行事を大事に後世へつなげたい」と想いを語った。
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