公益社団法人日本観光振興協会はこのほど、「第10回産業観光まちづくり大賞」の受賞団体を発表した。金賞は、神岡・町づくりネットワーク(岐阜県)が受賞。マウンテンバイクと旧神岡鉄道の廃線後の鉄路を組み合わせた新感覚の乗り物「レールマウンテンバイク ガッタンゴー」の取り組みが評価された。
産業観光まちづくり大賞は、観光による地域振興の新しい手法として注目されている「産業観光(産業遺産や、現在稼働している工場・工房などを活用した観光)」による観光まちづくりを実践し、他の地域の模範となる優れた事例を表彰する制度で、平成19年度に創設された。産業観光に取り組む地方自治体、観光協会などを対象に、幅広く募集を行い、受け入れ側と訪問側に双方のメリットがあるビジネスモデルになっているか、またその継続性があるかなどを主な評価の視点として審査を行った。
「ガッタンゴー」は、スタート当初はイベント的な運営であったが、現在では周辺の観光地からの要望や利用客の反響を受け、定休日と冬季を除く平日を含めた毎日の運行を行っており、観光の目玉の一つとして認識・定着している。審査委員からも「廃線を利活用した画期的な活動。レールマウンテンバイクのフロンティアとして高く評価できる」「冬期を除き毎日運行し収益も上げており、ビジネスモデルとして確立している。利用者数が4年間で倍増している点や走行可能区間が伸びている」と評価する声が寄せられた。
受賞団体はそのほか、経済産業大臣賞には、すみだ地域ブランド推進協議会・墨田区産業観光部産業経済課(東京都)、観光庁長官賞には、一般社団法人舞鶴観光協会(京都府)などが選ばれた。
詳細は、https://www.nihon-kankou.or.jp/sangyou/award/10th/award_detail_01.jspを参照。
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