ICカード「nimoca」の規格を採用したICカード乗車システム「ICAS nimoca(イカすニモカ)」のサービスが3月25日、北海道函館市でスタートした。これに先立ち、函館商工会議所(北海道)や同市などでつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構は3月18、19日の2日間、市内で同ICカードを使用した乗車体験イベントを開催。同イベントには、2日間で市民ら約1000人が訪れ、その利便性を体感した。
同ICカードは、函館市電や函館バスに乗降する際、搭載された読み取り機にタッチするだけで精算できる機能を持つ。「nimoca」マークの付いた店舗や自動販売機などでの利用、全国の交通系ICカードのエリアでの利用も可能だ。また、同ICカードで函館市電や函館バスを利用すると、ポイントがたまる、乗継割引が適用されるなどの特典がある。
ICカードシステムは、函館市が策定した公共交通網形成計画に基づく施策として導入され、北海道新幹線開業で増加する観光客などへの公共交通の利用促進や分かりやすさの向上を目的とする事業を進めてきた同機構がプロモーションを主管。乗車体験イベントは、ICカードに抵抗のあるお年寄りなどにも広く利便性を伝え、市民の理解を深めるのが狙いだ。
イベントでは、交通系ICカード対応の料金箱を搭載したバス車両を展示。イベント会場を訪れた市民らが、係員の説明を聞きながら乗降時のカードの使い方を体験した。また、同ICカードの利用案内リーフレットの配布、パネル・ポスターの展示などで来場者に利点をアピール、同ICカードや関連グッズの販売も行った。会場には、ミスはこだてとnimocaのキャラクター「フェレット」も登場。nimocaグッズのプレゼントや子ども向けイベントなどを行い会場を盛り上げた。同ICカードは函館バス営業所などのほか市電・函館バス車内でも販売している。
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