独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)はこのほど、2015年度の「米国・カナダ進出日系企業実態調査(調査時期:9~10月、米国は製造業のみ対象)」と「ロシア進出日系企業実態調査(調査時期:10~11月)」の結果を発表した。進出日系企業の営業利益は米国81・4%、カナダ76・0%、ロシアは49・5%が黒字を見込む。今後1~2年の事業展開の方向性について「拡大」と回答した企業は米国56・7%、カナダ41・5%、ロシア44・6%となっている。
米国進出企業のコスト上昇要因となる経営上の課題については、「賃金の上昇」「労働者の確保」「医療保険の負担増」が上位3項目。カナダ進出企業からは「カナダドル/米ドル為替リスク」「賃金の上昇」の順で回答が多かった。また、ロシアでは、「不安定な為替」との指摘が最も多かった。
TPPに関しては、米加進出企業のうち、米の4割超、カナダでも3割超が「利用を検討中」と回答するなど、関心が高まっている。発効後に期待する分野については、「税関当局および貿易円滑化」「物品市場アクセス」を挙げる声が多い結果となっている。
詳細は、https://www.jetro.go.jp/を参照。
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