各務原商工会議所(岐阜県)や各務原市、ぎふ農業協同組合(JAぎふ)、東海学院大学の連携事業の一環として開発された、同市特産の「各務原にんじん」を使った新しいスイーツが1日に公表された。4月に同所などが締結した産学官連携協定に基づく取り組みの第一弾。同大学の学生がレシピを考案し、同市内の和洋菓子店の店主らと検討の上、商品化にこぎつけた。5店舗で順次販売を開始しており、24日には同スイーツの即売会を開催する。
同市の特産である「各務原にんじん」は、他のにんじんよりも赤みが強く、糖度が高く甘いという特徴を持つ。各務原にんじんの甘さを生かして、同大学管理栄養学科の学生がレシピを考案した。商品化されたスイーツはケーキ、クッキー、ラスク、カステラ、シフォンケーキ、マフィンの6種類だ。
新しいスイーツの開発に当たっては、学生の発想を生かしつつ、プロの経験や技術も盛り込まれている。商品化に先立って、本年7月には試食検討会が開催された。学生が考案した21種類の菓子を同市内の和洋菓子店の店主が味見し、使用する砂糖の種類やにんじんの分量など、商品化に向けた具体的な改善点について意見交換を行った。
新開発のスイーツは同市内の5店舗の和洋菓子店で順次販売を開始しており、「各務原にんじんの日」である24日には同市内のスーパー「ピアゴ各務原店」で即売会を開催する。即売会では、学生考案のスイーツ6種類の詰め合わせを販売する。
各務原にんじんを使ったスイーツの開発は、本年4月の産学官連携協定の締結がきっかけで始まった。地方自治体や農協、商工会議所が協定を結び特産品のPRを行う取り組みは、県内でも珍しいという。同協定に基づき、大学と協力したスイーツ開発のほかに、小中学校の給食に各務原にんじんを使用した料理を提供する試みや、飲食店などにおける各務原にんじんを使用したメニューの提供、JAぎふによる小学校での出前講座など、さまざまな取り組みを行っている。
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