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伝えていきたい日本の技 ケンマ草のカンカン帽

田中帽子店 (埼玉県春日部市)

帽子の木型は日本人の頭の形に合わせたものを使用。すべての工程を手作業で行いフィット感のある仕上がりになっています 撮影:加藤正博

今月は、春日部市の伝統工芸品・麦わら帽子をアレンジした、ケンマ草のカンカン帽をご紹介します。

同市の中央を流れる古利根川流域は、米や麦が栽培される豊かな土地でした。この麦を利用し、明治10(1877)年ごろから手縫いの帽子がつくられ始め、やがて一大生産地として知名度を高めていきます。当初は農作業用の日よけの帽子が主流でしたが、安価な外国産のものが流通するにつれ、よりファッション性の高いものが考案されるようになりました。

明治13年創業の田中帽子店は、麦わら帽子の全国的な流行を支え、牽(けん)引してきた企業です。地元高校が甲子園に出場したときには、応援用の麦わら帽子を約4000個も制作するなど、地域とも深く結び付き、愛され続けています。

ケンマ草は麻の一種で、麦よりも軽く独特な光沢が美しい素材。これを用いた同店のカンカン帽は洋装にも和装にも合うカジュアルな帽子として、幅広い年代の人気を集めています。

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