日商 Assist Biz

更新

伝えていきたい日本の技 山鹿灯籠

山鹿灯籠の店 なかしま (熊本県山鹿市)

中心部分は空洞でとても軽く、曲線部分はのりしろがない。紙が重なる部分にのりを付けて貼り合わせられています 撮影:加藤正博

今月は、山鹿市に古くから伝わる和紙の金灯籠(かなとうろう)をご紹介します。

山鹿灯籠は2000年もの昔、景行天皇の筑紫路巡幸の際に、山鹿の人々が深い霧を松明(たいまつ)で照らしたことが発端と伝わっています。その後、景行天皇を祀(まつ)っている大宮神社に、毎年欠かさず松明を献上するようになりました。

やがて、この地域で和紙工芸が盛んになると、金灯籠を模した和紙の灯籠を奉納するようになり、毎年8月のお盆には、熊本県を代表する祭りの一つ『山鹿灯籠まつり』を開催。浴衣姿の女性たちが金灯籠を頭にのせて踊る“灯籠踊り”が披露されます。

金細工と見紛うほど精巧なこの和紙細工は、木や金具は使わず和紙とのりだけで仕上げられています。山鹿灯籠の店なかしまの灯籠師・中島清さんは、金灯籠のほか、部屋の内部まで再現された城や寺といった作品も手がけています。また、この技術と伝統を後世に残したいと、僅少となっている弟子の育成にも力を注いでいます。

次の記事

伝えていきたい日本の技 伊予絣

白方興業

今月は、久留米絣(がすり)、備後絣と並んで“日本三大絣”の一つに数えられている、松山の伊予絣をご紹介します。伊予絣は200年ほど前の享和年間、現...

前の記事

伝えていきたい日本の技 ケンマ草のカンカン帽

田中帽子店

今月は、春日部市の伝統工芸品・麦わら帽子をアレンジした、ケンマ草のカンカン帽をご紹介します。同市の中央を流れる古利根川流域は、米や麦が栽...

関連記事

伝えていきたい日本の技 籠染灯籠 無料会員限定

ハナブサデザイン

今月は、越谷市に伝わる藍染め技法の一つである籠染めの「型」を用いた灯籠をご紹介します。籠染めとは、筒状にした2本の真鍮(しんちゅう)製の型の...

伝えていきたい日本の技 廣島漆器『coro』

高山清

広島県の伝統工芸品である広島仏壇の技術に端を発する「廣島漆器」の酒器をご紹介します。廣島漆器は、広島仏壇の制作や修繕を行う漆塗り職人であ...

伝えていきたい日本の技 臼杵焼の器

USUKIYAKI研究所

約200年前に途絶えた幻の焼き物を現代によみがえらせた臼杵(うすき)焼をご紹介します。臼杵では、臼杵藩の御用窯が江戸時代後期に開かれ、臼杵焼が...