日本・東京商工会議所が事務局を務める日智経済委員会日本国内委員会は5月22~24日、第31回日智経済委員会をチリのサンティアゴで開催した。会合には、両国の政府、経済界などから合計169人が出席した。
会合では、今年3月のサンティアゴでのTPP首脳会合における「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定」(CPTPP)、いわゆる「TPP11」の調印を歓迎。主要テーマの一つとして、TPP11をはじめとする自由貿易の重要性について討議した。最終全体会議では、TPP11の早期発効と両国連携による新たなビジネス分野の拡大支援を両国政府へ求める共同声明を採択し、会議後、両委員会から両国政府に提出した。日智経済委員会日本国内委員会の小林健委員長は、「TPP11が発効すれば両国をはじめとする南米・大洋州地域での貿易・投資はますます活発になる」と期待を寄せた。
また会合では新たな試みとして、イノベーションをテーマに、三つの分科会「新エネルギーとe‐モビリティー」「ロボティクス・オートメーション‐鉱業・農林水産・製造業における適用」「建設業・インフラにおける生産性向上」に分かれてディスカッションを行った。参加者からは電力や自動車業界での新技術によるパラダイムシフト、ロボティクスを活用する際の生産性向上、持続可能な発展に関する課題など、新分野における連携の可能性と課題が提起された。
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