佐久商工会議所(長野県)が観光客向けに開発した電気自動車「オカーゴ」の思わぬ使い道に注目が集まっている。
利用者は市内の介護老人保健施設に入所しているお年寄り。「普段、外出の少ない入所者のお花見を楽しいものにしたい」と施設側が同所に花見ツアーの開催を依頼したことがきっかけだ。
同所のものづくり研究会がタイの三輪自動車「トゥクトゥク」を改造して製作した開放感あふれるオカーゴは、新緑の季節に最適。ハナモモの見ごろを迎えた5月8日に初めて実施したツアーの参加者からは「風を感じながらきれいな花を眺めることができて幸せ」と喜びの声が寄せられた。
ツアーの締めくくりには、新ご当地グルメとして同所が売り出し中の「煮こじ蕎麦」や、会員企業自慢の新調理器で作った温泉卵などが振る舞われ、入所者たちにも好評で自然と笑顔があふれた。
同所は、「観光用としてだけでなく地域のマスコットカーとして皆さんを笑顔にする存在にしたい」と期待を寄せている。
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