少子化対策や地域活性化の観点から「婚活事業」に取り組む商工会議所は、全国で約170カ所、年間約290回、参加者数は2万人(平成26年度)にものぼる。定番事業だからこそ必要な意工夫をした各地の事例を紹介する。
今治商工会議所(愛媛県)は6月4、5日の1泊2日で、「今治deお見合い大作戦‼」を開催した。同所は平成21年から、愛媛県と共同で婚活事業を年2回のペースで展開していた。しかし、なかなかカップル成立率を上げることができなかったため、今年度からは参加対象を今治市内に在住・勤務している人のみに絞った婚活事業を独自に実施。プログラムも1泊2日と十分な時間を利用し、自然な流れで親密度が上がるよう内容を一新した。
初開催となった今回は、男性23人、女性13人が参加。男性は定員の倍以上の申し込みがあるなど、注目度の高いイベントとなった。
男性参加者にはイベントの直前に、結婚支援アドバイザーから話し方のポイントや振る舞い方などを伝授するセミナーを実施。カップル成立に向け、万全の準備を整えた。
イベントでは、ホテルの料理長による簡単クッキング教室など共同作業や、結婚に関するテーマを話し合うワークショップなど、お互いの価値観を知るきっかけをつくり、会話が弾むような工夫を随所に盛り込んだ。参加者からも、「ゆっくりと相手を知ることができた」などと好評で、見事7組のカップルが誕生した。
同所は、「時間を長く設定したことで、自然な流れで相手の良さを見付けてもらえたと思う」と話している。
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