宮崎県商工会議所連合会(会頭:米良充典宮崎商工会議所会頭)や県スポーツ協会(会長:春山豪志宮崎放送代表取締役会長)、県教育委員会(日隈俊郎教育長)など21団体・企業でつくる「みやざき元気実行委員会」は、8月27日を皮切りに、県内の高校3年生約1万人に宮崎牛など宮崎産の材料を使った特製弁当を配った。コロナ禍により夏の甲子園大会をはじめ、各行事が中止となったことから生徒たちを励まそうと企画。販売低迷が続く宮崎牛生産者や弁当製造業者の支援にもつなげたいと実施した。
弁当の内容は、宮崎県を代表する食品ブランドである宮崎牛の焼き肉と宮崎ブランドポークのとんかつ、県産の米など。商工会議所などを通じて各地の弁当事業者が製造した。1個当たり1500円(税込み)で、費用は経済団体、企業などによる寄付と県の補助金で賄った。
弁当の配布は、宮崎県連の米良会頭が、高校生活最後の甲子園大会やインターハイが中止となり、ショックを受けた3年生の運動部員を励ますために焼き肉大会をしようと発案したのがきっかけだ。県内の関連団体などで協議の結果、競技に参加する生徒だけでなく、休校を経験し、厳しい環境下で就職戦線や受験に向かう全ての3年生に弁当を贈り、励まそうと決定した。
また、2020年8月は、県の畜産業にダメージを与えた家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の終息宣言から10年目に当たることから、この機会に生徒たちが宮崎牛を食すことで、口蹄疫被害や命をいただくことの尊さを学ぶ機会にするとともに、宮崎牛の消費促進につなげたいとの思いもあった。
初回の8月27日には、宮崎大宮高校の生徒らに弁当が届けられた。JA宮崎経済連共済会から一緒に日向夏ジュースも贈られ、生徒らは特製弁当を満喫。「この弁当を食べて、これから勉強を頑張る」「皆同じ状況だから、支え合っていけたらいいな」と感想を述べた。弁当はこの日から約10日間にわたり各校へ届けられた。
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