当社は、主にチューリップやユリ、クロッカスなどの球根類の卸販売や、花木・宿根草の生産販売をしています。新津周辺は、明治・大正時代から園芸関係で商売をしている会社も多い「花のまち」です。
先々代からずっと常議員をやらせていただいていたこともあり、商工会議所は非常に身近な存在です。私自身は、大学を出た後に、婿養子に入ったのですが、先々代との関係を見ていましたので、当時からずっと商工会議所は身近にある頼れる機関という印象ですね。 「花」の市場は景気低迷の長期化、人工の減少などもあって、縮小傾向。そのため、新たな販路開拓が必要だと考えていました。そんなとき、「花のまち・地域ブランド創出事業」(JAPANブランド育成支援事業)に委員長として参加することになりました。当初は、新潟市がロシアのハバロフスク市と姉妹都市であること、富裕層が厚く、花を贈る習慣があるということからロシアでの販路開拓を目指しました。実際に足を運んでみると、まち中には花屋がたくさんあり、これは面白いと思いました。
しかし、見本市での売上は増えるものの、なかなか商売にはつながりません。しかも、リーマンショックで、市場自体が冷え込んでしまいました。そんなとき、ハバロフスクの見本市で、新潟在住のモンゴル出身の方と出会いました。その人は、「ウランバートルにはロシアの花文化が持ち込まれている。花の消費量も多い」と言うのです。半信半疑で、実際に行ってみたところ、花屋は行列ができるほどの盛況ぶり。その後、よい出会いにも恵まれ、今では現地法人を設立するまでに至りました。
商工会議所の事業に参加していなければ、モンゴルで商売をすることはなかったでしょう。とても感謝しています。今後は、球根関係と鉢物・苗木(アザレア、しゃくなげなど)で安定した利益を出していくとともに、新品種の開発などを通じて他社との差別化を図っていきたいと思っています。
担当者からひと言
ご相談は最寄りの商工会議所までお気軽にどうぞ!
旧新津市は、鉄道のまちとしても知られていますが、日本ではじめてチューリップ球根の商業栽培に成功した「花のまち」でもあります。
片岡さんには、当所で実施したJAPANブランド事業に委員長として参画いただきました。当初は手探り状態で、参画事業者の皆さんに、このプロジェクトに参加することの意義を理解していただくことに苦労しました。でも、片岡さんに積極的に関わっていただいたおかげで、成果を残すことができたと思います。
片岡さんは、新津の園芸業界のリーダー的存在です。海外進出でも先頭を走られていますし、新津の花のブランド化にも多大な貢献をされています。今後も業界を引っ張る存在であり続けてほしいと思います。
最新号を紙面で読める!