地域の役に立つためにと平成22年にむらさき庵を創業しました。主人はハトリバンテック株式会社を経営し伊勢崎商工会議所の議員を務め、息子は青年部で活動しています。私自身は女性会で役員を務めています。また同社とは別にむらさき庵としても同所の会員になっています。
あるとき地域には高齢でひとり寂しくしておられる人が多いことに気がつきました。そうした人たちが集まれる場を提供しようと物件を購入し事業をスタート。100円程度でおまんじゅうを買えるようにしました。また、その後、神社コロッケを扱うようになりました。
コロッケはじゃがいもと小麦粉を混ぜ、青のりで香り付けをし地域に親しまれているものです。昔、伊勢崎の神社でコロッケを売っている人がいて地元民はいつしかそのコロッケを『神社コロッケ』と呼ぶようになりました。そして商店会連合会と商工会議所が連携して神社コロッケでまちおこしをしようと動き出したのです。
しかし、そこで問題が起きます。神社コロッケの商標権を主張する人が出てきたのです。調べたところ商標は申請されていませんでした。そこで同所が商標を登録し問題を解決してくれたのです。
その後は買い物弱者対策の一環として、同所主催で年に5回まちの中心部で軽トラックを停めて行うフリーマーケット「いせさき軽トラ朝市」や同所青年部が主催するB級グルメを集めた「いせさきもんじゃ祭り」に神社コロッケを扱うお店を出店しています。そのほかにも同所のイベントにはほとんど出店。まちの人たちが馴染みのあるコロッケを喜んで買ってくれます。
私は民生委員の経験があり、お店が繁盛したら、保護下にある子どもたちを雇いたいと考えています。打ち込むことがあったら更正できるのではと思います。人に感謝された経験が少ない人たちに満足感を感じてもらいたいのです。いいことは循環します。ささやかなことから世界をよくしていきたいですね。
担当者からひと言
ご相談は最寄りの商工会議所までお気軽にどうぞ!
伊勢崎商工会議所では平成25年に『いせさき/神社コロッケ』を商標登録し市内各店が自由にこの名称を使用、PRすることを可能にしました。商標は平成25年から、20年間有効です。民間企業が登録した場合、他社が使えなくなる恐れがあるため、当所が登録し神社コロッケを広めてもらうために自由に使えるようにしました。
むらさき庵の業態は非営利で営利企業ではないので、当所が会員にご紹介している融資や販路開拓といった支援のかたちではないのですが、商工会議所として地域イベントや行政のイベントをご紹介し出店をしていただいています。羽鳥さんにはお店の発展はもちろんのこと、これからも一緒になってまちおこしにご協力いただきたいです。
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