日商 Assist Biz

更新

伝えていきたい日本の技 大内人形 

桑原大内塗大内人形製作所(山口県山口市)

思わずほっこりする大内人形は、直射日光を避け、汚れた場合にはやわらかい布でふくことで、何代にも亘って長く飾ることができます(撮影:加藤正博)

今月は、山口市の伝統技法である大内塗でつくられた、大内人形をご紹介します。

大内塗は、室町時代に現在の山口県で栄華を誇った大内氏が、京から職人を呼び寄せて漆器や刀のさやなどをつくらせたことが始まりだといわれています。愛らしい表情の大内人形も、大内氏九代当主・大内弘世(ひろよ)が京から嫁いできた妻のために、その職人たちにつくらせたもので、伝統工芸として定着しました。

大内人形をはじめとする大内塗の作品は、木地を整え、本漆を丁寧に塗り重ねて、色漆や金箔(きんぱく)、金粉などを用いて加飾され仕上げられています。ハギやススキなどの秋草が色漆で描かれていることも特徴の一つで、数十に及ぶ工程は、現在も全て手作業で行われています。

本来は夫婦和合のお守りとされてきた大内人形ですが、華やかでかわいらしく、手入れも簡単であることから、近年では雛(ひな)人形としての人気も高まりつつあります。

お問い合わせ

桑原大内塗大内人形製作所

TEL:083-922-1790

HP:http://www7.plala.or.jp/kuwabara/

※月刊石垣2018年12月号に掲載された記事です。

次の記事

灰吹屋 西田筆店

今月は、筆を立てると小さな人形が顔をのぞかせる、神戸市有馬温泉名産の人形筆をご紹介します。有馬温泉は、日本三古湯に数えられる歴史ある名湯で、古事記や日本書紀にもその…

前の記事

黒木碁石店

今月は、透明感のある白色と縞(しま)目が美しい、ハマグリからつくられた碁石をご紹介します。蛤(ハマグリ)碁石は白碁石の中で最高級とされており、明治時代初期には三重県桑名…

関連記事

粟田建設

今月は、『月刊石垣』の40周年を記念して、堅牢強固な穴太衆積(あのうしゅうづみ)の石垣をご紹介します。穴太衆は、古墳や寺院などの築造を行っていた石工の末裔(まつえい)で、…

鍋島 虎仙窯

今月は、カラフルな4色の駒が目をひく、鍋島焼の「リバーシ」をご紹介します。鍋島焼は寛永5(1628)年に肥前・有田で始まったとされ、色絵を施した色鍋島、染付のみで絵付けを…

歴清社

今月は、「金」の華やかさやきらめきを身近に楽しめる、金箔(きんぱく)製の“ふりかけ”をご紹介します。 今年で創業115年の歴清社は、廃刀令により前身となる刀剣商からの転換…