日商 Assist Biz

更新

伝えていきたい日本の技 組子

タニハタ(富山県富山市)

組子の引き戸によって生まれる光と影が、部屋に安らぎをもたらします(撮影:加藤正博)

今月は、幾何学模様が美しい伝統工芸『組子』をご紹介します。

小さく切り出した木片を釘(くぎ)を使わず組み付けていく組子細工は、飛鳥時代に建てられた法隆寺に見られるなど、古くから建造物の装飾品としてつくられていました。材料となる木材はヒノキ、スギ、ヒバなど日本人にとってなじみ深い針葉樹が主で、細くひき割ってカンナやノミなどで溝や穴などの加工を施し、丁寧に組み付けをしています。0・1㎜の誤差でもずれが生じる繊細な組子は、熟練の職人の技が生み出す芸術品です。

昭和34年創業のタニハタでは、組子の欄間などを手掛けてきました。木材本来の香りと質感を大切にした無塗装の組子は、近年ではモダンな装飾として人気が高まっています。大型の宿泊施設からの発注も増え、売り上げは海外からが20%を占めているといいます。組子を通じて日本文化やものづくりのすばらしさを広め、あらゆるものを大切にする心を伝えたいと、技術に磨きをかけ続けています。

写真提供:タニハタ

※月刊石垣2018年2月号に掲載された記事です。

次の記事

伝えていきたい日本の技 さくら染め

和の衣さとう

今月は、淡い桜色が春の息吹を感じさせる『さくら染め』の小物をご紹介します。北上市内にある公園で展勝地は、約一万本の桜で知られ、「みちのく...

前の記事

伝えていきたい日本の技 けん玉

山形工房

今月は、誰もが知る日本の伝統玩具・けん玉をご紹介します。意外なことにけん玉のルーツは16世紀のフランスにあるといわれ、日本へは江戸末期に伝...

関連記事

伝えていきたい日本の技 廣島漆器『coro』

高山清

広島県の伝統工芸品である広島仏壇の技術に端を発する「廣島漆器」の酒器をご紹介します。廣島漆器は、広島仏壇の制作や修繕を行う漆塗り職人であ...

伝えていきたい日本の技 臼杵焼の器

USUKIYAKI研究所

約200年前に途絶えた幻の焼き物を現代によみがえらせた臼杵(うすき)焼をご紹介します。臼杵では、臼杵藩の御用窯が江戸時代後期に開かれ、臼杵焼が...

伝えていきたい日本の技 旅行用トランク「タイムボイジャー トロリー」

安達紙器工業

今月は、レトロなデザインが目を引く、バルカナイズド・ファイバー製のトランクをご紹介します。バルカナイズド・ファイバーとは紙の一種で、木材...