日商 Assist Biz

更新

こんなときどうする会社の法律Q&A [今月のテーマ]営業現場にタブレットを導入する際の判断基準とは

Q 当社では、営業担当者にノートPCを貸与しています。客先での商品説明などに使用していますが、最近、タブレットに替えられないかとの相談がありました。導入すべきか判断する際の基準やポイントについて教えてください。

A 軽量で見やすく、タッチ操作ができるタブレットを、接客や顧客訪問などの営業現場で活用する企業が増えています。しかし、ただノートPCと入れ替えても期待するほどの効果は得られません。導入を検討する上では、顧客への提案時など、営業現場で活用する姿を描き、顧客対応力や営業活動の効率化といった観点から課題の解決につながることが判断のポイントになります。

タブレットとノートPCの違い

昨今、PCの代替としてタブレットの導入企業が増加しています。ただし、代替といってもタブレットとノートPCとは全く同じものでなく、導入にあたっては、その違いを理解したほうよいでしょう。

まず、タブレットには、マウスやキーボードがなく、提案書や見積書といった文書を作成するには不便です。また、タブレットは持ち運ぶことを意識した製品なので、周辺機器を接続して使う前提ではつくられていません。ケーブルで接続するための接続口(インターフェース)も少なく形状も異なるので単純にはつながりません。

導入の判断基準

「何となく便利そうだから」といった動機での導入ではなく、営業現場での応対や顧客とのコミュニケーションのあり方や活用場面の課題点を整理するなど、顧客対応力と効率化という二つの観点から自社の課題解決に役立てることができるかを判断する必要があります。

営業が顧客と会話をしながらノートPCを使っていると、営業と顧客の間に‶壁〟ができてしまうことや、キーボードを叩いているとノートPCの画面に視線を向けたままになるので、顧客からの印象を悪くすることが問題でした。そこで、画面を見ながらタッチ操作できるタブレットに替えた結果、顧客関係が改善し対応力が向上した事例もあります。

営業活動の効率化が図れるかどうかも判断基準の一つです。タブレットに替えることで、外出先での移動の合間に、日報作成や次の訪問先の準備ができれば、効率的な営業活動が行えるかもしれません。期待と見通しがあれば、導入を前向きに検討してみましょう。

導入準備における留意点

⑴適切な機種選択

タブレットにはさまざまな機種があります。画面サイズによって、使い勝手も大きく変わってきます。画面サイズはどの程度の大きさが適当かを見極めるには、利用者の要望や意見を聞くことも重要です。

また、機種によって、OSを選択することになり、OSによって使用するソフトウェアやアプリも異なります。ユーザインターフェースの違いは操作感や業務システムとの親和性にも影響するので、機種の選択は重要です。

⑵用途別のセキュリティー対策

機密情報を格納したタブレットはノートPCと同様に、セキュリティー対策が欠かせません。「スマートフォン&タブレットの業務利用に関するセキュリティガイドライン(※)」などを参考に、用途や場面に応じて考えられるリスク対策を検討しましょう。

⑶ノートPCとの使い分け

ノートPCからタブレットに入れ替えてしまうのではなく、それぞれの特性を生かしながら、苦手なところを補い、また場面によって使い分けることも一案です。例えば、外出時には専用のタブレットを使用するといった使い方です。

⑷段階的な導入展開

スモールスタートにより、現場の感触や意見を吸い上げながら、その効果を検証します。状況を見極めながら段階的に広げていくのが失敗しないやり方です。持ち出し時の注意点や情報の扱い方など、得られた情報はマニュアルやガイドにまとめておけば、その後の展開、教育にも役立てることができます。

(中小企業診断士・竹内 敏則)

※日本スマートフォンセキュリティ協会発行

お問い合わせ

会社:Supported by 第一法規株式会社

住所:東京都港区南青山2-11-17

電話:03-3796-5421

HP:https://www.daiichihoki.co.jp/netqa/

次の記事

第一法規株式会社

当社では在宅勤務を採用しています。先日、在宅勤務者が自宅から近くの郵便局に仕事上の郵便物を出しに行くついでに買い物などの私的な用事を済ませ、その後に転倒・負傷したと…

前の記事

第一法規株式会社

Qわが社は副業を認めています。複数の会社に雇用されている就業者が他社での仕事中にケガをして休業することになりましたが、この場合の労災保険はどのようになりますか?A複数…

関連記事

第一法規株式会社

レストランを経営しています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの感染リスクが高い業務に就く従業員の健康管理や、万一、その業務が理由で感染が確認された場合の会社…

第一法規株式会社

当社は接客業のため従業員がウイルス感染するリスクが高く、今般の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についても感染防止対応に苦慮しました。今後も万一に備え、労災保険と…

第一法規株式会社

昨今BYOD(私物デバイスの業務利用)が話題となっていますが、当社では、これまで個人所有のパソコンや携帯電話などの使用については、特段の制限などは設けていません。何か特…