法務省と内閣府はこのほど、電子領収書の請求や受け取りの際の考え方や留意事項などをまとめた「電子的な受取証書についてのQ&A」を公開した。今年5月に成立したデジタル整備法(デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備関する法律)の一部で、電子領収書の請求や受け取りが可能となる民法の新たな規定が9月1日に施行されることから、現場の混乱を未然に防止するために策定。電子領収書は、インターネットショッピングなどの電子商取引が増加している中で消費者側、事業者側の双方にメリットのあることから普及が期待されている。
消費者にとっては、紙のレシートを保存する手間が省け、家計簿アプリなどを使えば金銭管理が容易になる。事業者にとっても、紙代や印刷代などの経費削減、レジの混雑緩和に加え、会計ソフトなどと連携した業務簡素化が可能。紙の節約は、地球環境の面でも重要な取り組みとなる。
Q&Aでは、電子レシートの内容、提供方法、書面の領収書、クレジットカードや電子マネー利用時の扱いなどについて分かりやすく整理。小売店のシステムが非対応の場合は、従来通り書面の領収書を使用できること、電子マネーなどの決済完了画面が、電子レシートに当たることなどを解説している。
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