渋沢栄一の軌跡 第20回 中国電力

交通 JR広島駅より路面電車宇品線「中電前」駅下車 [写真提供]中国電力本社

最新の技術を用い軍・民を支えた電気事業

1894(明治27)年に勃発した日清戦争の際、広島県は軍港となる呉市などを抱える重要な軍事拠点となりました。すでに県内には民間の電力会社・広島電灯がありましたが、さらなる発展や軍備増強のためには安定した電力供給が必須であるとして、地元の豪商・松本清助が政府の勧めと栄一の支援を受けて97年に設立したのが、広島水力電気(現・中国電力)でした。

同年に黒瀬川上流で着工した呉市・広発電所は、地盤の固さや住民の反対などで難航しながらも99年に完成。中国地方初の水力発電所になりました。また広発電所から呉変電所までの9㎞と広島変電所までの26㎞を日本で初めて11kVの高圧長距離送電線でつないだことから、関係者のみならず電気を研究していた学者などからも強い関心を集めました。

その後、広発電所は黒瀬川の再開発に伴う二級ダム建設のため100m下流に移動。広島水力電気も、当初競合であった広島電灯と合併し、中国地方の電力を支え続けました。

渋沢栄一の生涯を描く 大河ドラマ「青天を衝け」(NHK)

公式HPはこちら▶ https://www.nhk.jp/p/seiten/ts/61Z4879Q1K/

この記事をシェアする Twitter でツイート Facebook でシェア

次の記事

渋沢栄一の軌跡 第21回[最終回] 旧京都織物 本館

京都府 京都商工会議所

明治維新で首都の役割を東京に譲った京都は、織物産業の発展に力を入れ、技術者の招聘(しょうへい)・伝習生の派遣に取り組み、海外の最先端技術の...

前の記事

渋沢栄一の軌跡 第19回 常磐興産

福島県 いわき商工会議所

明治初期、東京近郊から燃料を調達する必要性が高まり、本州最大の埋蔵量を誇る磐城の石炭を採掘するために、栄一らが1884(明治17)年に設立した...

関連記事

渋沢栄一の軌跡 第18回 鮒屋旅館

愛媛県 松山商工会議所

栄一は古希を迎え、実業界を引退表明した後も、民間外交や教育・福祉・医療の充実を目指して精力的に日本各地を巡りました。1915(大正4)年に松山...

渋沢栄一の軌跡 第17回 「青天を衝け」 大河ドラマ館

東京都/埼玉県

近代日本経済の父・渋沢栄一の生涯を描いた、現在放送中の大河ドラマ『青天を衝け』。このドラマを通じて、栄一に興味を持ったという声が多く聞か...

渋沢栄一の軌跡 第16回 サッポロビール博物館

北海道 札幌商工会議所

栄一は多くの大企業の設立に携わり、身近なところでは国産ビール会社の創設・発展にも尽力しています。現在のサッポロビールはその一社で、官営の...

月刊「石垣」

20225月号

特集1
〝二刀流〟で逆境に打ち勝つ! 主業務×自社ブランドで販路拡大

特集2
コロナ禍を乗り越えて長続きする会社へ 人材が活性化する職場の仕組みをつくる

最新号を紙面で読める!

詳細を見る

会議所ニュース

月3回発行される新聞で、日商や全国各地の商工会議所の政策提言や事業活動が満載です。

最新号を紙面で読める!

詳細を見る

無料会員登録

簡単な登録で無料会員限定記事をすぐに読めるようになります。

無料会員登録をする