中間商工会議所(福岡県)は10月25日、中間市、HACCP(ハサップ)ジャパン、楽天コミュニケーションズと「あんしん安全な『飲食の街』を目指す連携協力に関する協定書」を締結した。協定は、飲食事故防止や衛生管理向上を図り、地域の飲食事業を活性化させることが目的。2021年6月から食品関連事業者におけるHACCP制度対応の導入が完全義務化されたことに伴い、飲食事業者への支援を通じて、来店客が安心して飲食店を利用できる「飲食のまち」の実現を目指す。
HACCPのガイドラインに沿った食品衛生管理をスマートフォンやタブレット、パソコンなどを活用して簡単に実施でき、感染症対策チェック機能で店舗の感染症対策レベルの向上にも役立つ楽天コミュニケーションズ提供のクラウドサービス「あんしんHACCP」を活用。具体的な協定内容には、「HACCPに沿った衛生管理の迅速な実施」「飲食事故防止」「衛生管理向上」「実証に基づくウイルス対策のアドバイス」に関することなどの5項目を盛り込んだ。
同所は市内飲食店への案内や問い合わせ窓口を担当し、市は企画の統括、HACCPジャパンはHACCPに沿った衛生計画作成や管理運用指導の実施、楽天コミュニケーションズは市内の対象飲食店に対して「あんしんHACCP」を来年3月末まで無償提供するなど、4者で協力し合うネットワークを構築。それぞれが役割を担いながら連携することで、市内飲食店の安心安全な店舗運営を支援する。
締結式当日、同所の日高教夫会頭は「ホームページや広報誌、ダイレクトメールなどを活用してPRすることで、あんしん安全な『飲食のまち』を目指していくことに一役買いたい」とあいさつ。4者連携による実証後、同様の取り組みを他自治体へも展開していくことを視野に入れ、市内飲食店のさらなる食品衛生水準の向上に貢献していきたい考えだ。
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