農林水産省は12月3日、10月の「農林水産物輸出入情報」を公表した。2021年1~10月の農林水産物・食品の輸出額は、少額貨物輸出額を含め前年同期比28・0%増の9734億円に達した。
品目別実績を見ると、輸出の増加が大きい主な品目は、アルコール飲料(952・1億円、前年同期比72・2%増)、牛肉(416・9億円、同89・7%増)、ホタテ貝(516・2億円、同108・5%増)など。特にアルコール飲料では日本酒に加え、海外の品評会で高い評価を得ているウイスキーの輸出が堅調に推移した。一方で、鶏肉(▲35・6%)、植木など(▲24・0%)などの品目は減少した。
輸出先の国・地域別では、中国(1841億円、前年同期比40・2%増)が最多。次いで、香港(1778億円、同8・8%増)、米国(1371億円、同43・8%増)、台湾(935億円、同24・7%増)、ベトナム(453億円、同9・1%増)、韓国(406億円、同24・6%)の順で多い結果となっている。
3日の会見で金子原二郎農林水産大臣は、「わが国の農林水産物・食品の輸出は好調に推移しており、年間輸出額1兆円の突破が確実な見通しとなってきた」と述べ、「今後は、さらなる輸出促進を図るため、輸出事業計画に基づき取り組む産地や事業者への重点的な支援、輸出先国における専門的・継続的な支援体制の強化を行うことなど検討を進めていく」と意欲を示した。
詳細は、https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_info/zisseki.htmlを参照。
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