コロナ禍で、口紅やファンデーション、頬紅などの化粧品や、市販薬の売り上げが減少しました。人に会う機会が減り、マスクをつけっぱなしなので、化粧も変わり、風邪薬(総合感冒薬)や花粉症の治療薬も売り上げダウン。中でも外国人観光客が大量に購入していたモノの落ち込みが大きく、強心剤や咳止め、酔い止め薬(鎮暈剤・ちんうんざい)などが大幅に売り上げを落としました。
高額商品に目をやると、去年の12月、某デパートの高級アパレルは一昨年対比で約6割の売り上げでした。コロナ禍でパーティーの無い時期に、平時の6割を売り上げたことは外商の努力のたまものだと思います。お金持ちのお客さまは、着ていく予定がなくても買いたいという気持ちがあるわけです。
その背景には、保有している株や不動産により、資産が増え続けているという事実があります。久しぶりに友人の宝石商に会いました。高額商品の売れ行きが良いとのことで、1350万円のダイヤのブレスレットが売れたと言っていました。ロレックスの注文が多く、商品の仕入れが間に合わないほどだという話も聞きました。
かく言う私も意図せず資産の増加を実感しています。20年前に2250万円で買った渋谷区の45㎡のマンションを昨年売ったところ、築30年の物件であるにもかかわらず、2700万円で売れました。今住んでいるマンションの売却も検討中で、5年前に買った不動産会社に相談したところ、公示価格を購入時の約1・5倍にするということでした。
昨年予想しましたが、金は上がり続けています。ロシアの侵攻によりそのスピードは私の予想以上です。株価が上がっているのは、米国も日本も国が支えているからですが、来年にはどちらの国でも株価に変化があると思います。すでに4月から先進国の金利は上がっています。日本は金利を上げることに消極的ですが、一旦、株価は下がると思います。
各国のロシアへの制裁によりルーブルは紙くずと化そうとしています。しかし、ロシアは金の保有量は世界5位です。現在の世界の基軸通貨は米ドルですが、それを苦々しく思っている国の中には金本位制に戻したいという思いがあります。
2016年のリオデジャネイロ五輪時、ブラジル、ロシア、中国、インド、南アフリカ(BRICs)が会議を開いたとき、将来中国が経済覇権を握ったら金本位制にする、という話が出ており、そうなったら金の価格は、10倍とはいいませんが、今の5倍になる可能性さえあります。
世の中の状況は、私たちの経済に直結しています。事業のためのみならず、個人資産の配分も一考の時期だと思います。
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