かかりつけ医とは、健康に関することを何でも相談でき、必要なときは専門医や専門医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる医師のこと。風邪を引いたり、体調を崩したりしたときなどに、一番に相談する自宅近くの診療所やクリニック、病院の医師がかかりつけ医に相当します。
体の具合が悪くなったら、その都度症状に合った医療機関を受診すればいいのではないかと思うかもしれません。しかし、病気や健康管理などで身近に相談できる専門家がいると、いざというときに心強いものです。新型コロナウイルス感染症が疑われる発熱時など、まずどうすればいいかを電話で相談することができます。大学病院など大きな医療機関を受診する際には、かかりつけ医の紹介状があると初診料が安くなります。
ところが、日本ではまだ、かかりつけ医が定着していません。制度としてルールが明確化されていないことも理由としてありますが、そもそも誰にかかりつけ医になってもらえばいいか分からない、という人が多いのではないでしょうか。
かかりつけ医を探すなら、まず通いやすい場所にある医療機関の医師が良いでしょう。知識が豊富な専門家であることに加え、相談しやすい、親身に話を聞いてくれる、説明が分かりやすいことも大切です。また、かかりつけ医は内科に限らず、例えばアトピー性皮膚炎で長期的に治療しているような場合は皮膚科、女性なら婦人科であることもあり得ます。1人に限定せず、内科と○○科、あるいは歯科というように複数の医師をかかりつけにしておくのも一つの方法です。心当たりの医師がいない場合は、地域の口コミ情報をチェックしたり、健康診断や予防接種で訪れたりしたときの印象を参考にするといいでしょう。
かかりつけ医は、自分で決めておくだけでもいいですが、機会があれば医師にその旨を伝えておきましょう。職場で受けた健康診断の結果を持参するなどしておくと、親身になって相談に乗ってくれ、アドバイスの幅も広くなります。
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