日本商工会議所は2月10日、日本経済団体連合会、経済同友会、日本貿易会、日比経済委員会と5団体共催で、来日中のフィリピン共和国マルコス大統領を招き、都内で歓迎昼食会を開催した。昼食会には、日本側から、各団体代表および会員企業などから66人、フィリピン側から、大統領をはじめ政財界の代表99人、総勢165人が出席。マルコス大統領は、今回の来日が新たなビジネスチャンスの機会となることに期待を表明した。
歓迎昼食会には日商の小林健会頭、日比経済委員会代表世話人の朝田照男氏、平子裕志氏、経団連の十倉雅和会長、経済同友会の間下直晃副代表幹事、日本貿易会の國分文也会長ら主催5団体の代表らと会員企業トップなどが出席。フィリピン側は、マルコス大統領のほか、アロヨ元大統領、上下院議長、大統領特別補佐官、貿易産業大臣らが出席し、懇談した。
主催者を代表してあいさつした日商の小林会頭は、日本の成長戦略について、官民連携で重点的に取り組む具体的な分野などを提示。また、日本のASEAN各国との共創による未来投資促進の取り組みに触れ、「日本企業の新たなビジネス展開につながるものと注目している」と述べた。
マルコス大統領が発表した「8つの社会経済政策アジェンダ」については、「社会保障と人的資本の開発を優先課題として、投資促進、デジタルインフラ強化、グリーンエコノミー推進などを通じた雇用の拡大・創出を目標に掲げられており、こうした分野での協力が期待される」と評価。「安定的かつ高水準の経済成長を続けるフィリピンは、日本にとって魅力ある事業展開先である。引き続き両国のビジネス関係強化に貢献したい」と期待を表明した。
一方、マルコス大統領は、「日本は効率的で調和の取れたビジネス環境が整備されており、尊敬に値する国だ」との見方を表明。「今回の来日が新たなビジネスチャンスの機会となり、日本とフィリピンの新たな友情関係のスタートになることを 祈念する」と述べた。
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