PROFILE
全国各地で地域の未来のために励むYEGメンバーを紹介するコーナー。2月号は伊万里YEGの福井康一郎さん。ダンボール梱包材が内包する大量廃棄社会の縮図に、柔軟な発想で改革に挑む。10年使えるダンボールや、大学生との共同プロジェクトなど、幅広い事業を展開する福井さんにお話を伺いました。
―自社の趣意書作成などが転機となり躍進につながったそうですね。
ビジネスメンターに勧められ書き始めたのですが、大切にしている価値観は何か、豊かさとは、100年後どんな会社として残るのか、など普段考えないことまで質問を受けました。そのうちに今まで浮かんでこなかった思いや言葉が生まれてきました。消費社会のために時間を費やすのではなく、個人の天分を生かせるのが豊かな状態で、そのために必要な事業やビジネスモデルを考え、与えられた時間を最大化することがミッション。生まれ育った伊万里に、そんな人たちがたくさん住んでいることがすてきだと思います。
―新たな取り組みの「エサイクル」プロジェクトについてお聞かせください。
九州大学の学生チームとの産学連携事業で、食料廃棄物を釣り餌に加工した「SABIKI」を開発。きっかけは学生の「SDGsといっても何をしたらいいか分からない」という言葉です。廃棄物や海洋汚染などの社会問題を解決するビジネスは、持続可能な取り組みになると考えています。手に取りやすいオシャレなパッケージも特徴です。
―最後に今後の展望をお聞かせください。
最近は、起業を目指す若い世代との出会いがあります。彼らは自分の天分を探そうと動き続けており、その才能を発掘し生かすお手伝いをしたいと思っています。自分が60歳になるまでに10人の経営者を育てたいですね。
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