奈良商工会議所は、企業のSDGsの取り組みを後押しする「SDGs促進プロジェクト」を開始した。具体的な行動に踏み出せないでいる中小企業・小規模事業者のSDGsへの取り組み支援を行うとともに、すでに取り組んでいる企業とその事例などを発信。SDGsのセミナーやツアー、研修なども行い、SDGsの取り組みを新たなビジネスチャンスに変えていくきっかけづくりを提供している。
同プロジェクトは、県の補助金を活用し、昨年12月に特設ポータルサイトを開設してスタート。サイトでは、「次世代への事業継承」「原材料の見直し」「人材の多様化」「環境保全」「地域貢献」など、SDGsに取り組む県内企業・団体のさまざまな事例を紹介し、すでに取り組んでいたことがSDGsにつながるといった気付きや、自社の経営資源の範囲内で始められる取り組みの発見に役立ててもらう内容となっている。
また、SDGsを体験して学べる多様なイベントも随時開催。「吉野川の水源地である川上村でのフィールドワーク」「伝統地場産業から学ぶSDGsの体験ツアー」「移住者交流に関する講演」「廃棄するはずだった原材料を再利用するクラフトビールのワークショップ」などの参加者からは、「奈良について深く知る機会になった。県外、海外の人にも取り組みを伝えたい」「農家のサステナブルを学べた」「SDGsを考えながらいろいろなものを見るようにしたい」などの声が寄せられている。
3月23日には、「団扇づくり体験」、27日は「和菓子づくり体験」、28日は「商店街やまちづくりの視点で店舗の売り上げを上げるセミナー」、29日は「富雄エリア活性化に向けた話し合いに参加する街づくり現場潜入」などを開催予定。SDGsに取り組む企業のイメージ向上につなげるとともに、地域住民、県内事業者などの共創を通じて、県内経済の活性化、地域課題の解決を目指す。
取り組み事例の掲載、イベントへの参加申し込みは、特設サイトから受け付けている。
詳細は、https://nara-sdgs.jp/を参照。
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