豊後高田商工会議所青年部(大分県、豊後高田YEG)は、地域食材を使った新たなまちおこし商品として、カラフルな虹色のお菓子の発売を開始した。地元の高校生とのコラボレーションで開発されたお菓子は、手づくり感のある「レインボークッキー」と和菓子「紙ふうせん」。同所は、SNS映えするカラフルな商品をきっかけに、若い人たちをまちに呼び込みたい考えだ。「昭和のまち」の新たな名物として期待されている。
「昭和のまち」をテーマにさまざまなプロジェクトを推進してきた同所が新たに手掛けたのは、カラフルな虹色のお菓子2種。2017年に、「大分県地産地消品開発コンテストスイーツ部門」で優秀賞を受賞している県立高田高等学校で有志を募り、彼らの協力を得て地域食材を使った商品開発が始まった。
まず着手したのが顧客ニーズの調査。「若者向けのかわいい商品が少ない」「カラフルなデザインがいい」などの意見を受けて、地域に必要かどうか、求められる商品かどうかを検証した。そして、地元菓子店と相談しながら試行錯誤を重ね、商品のイメージカラーを虹色に決め、この春の商品化にこぎつけた。
パステルカラーのアイシングがかわいらしい「レインボークッキー」は、同市特産の落花生やそば茶など6種の味が楽しめる。また、抹茶あんを虹色の生地で包んだ和菓子「紙ふうせん」は、レトロな雰囲気に仕上がった。
同プロジェクトでは、若い感性を生かすことはもちろん、高校生が農商工連携の懸け橋になることで、地域循環型経済の確立や外貨獲得にもつなげたい考え。商品開発に関わることで、後継者不足に悩む郷土に若者たちが戻ってくるきっかけになるはずだ。
5月19日に開催された「仏の里・昭和の町豊後高田五月祭」でのお披露目では、用意した商品は完売し、出だしも上々。元号は令和となり、平成生まれの若者たちが地域活性のために考えた商品が、昭和のまちの新名物になる日は近い。
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