京都商工会議所(京都府、塚本能交会頭・ワコールホールディングス)は3月6~9日、台北市、新竹市に「台湾視察団」を派遣した。齋藤茂副会頭を団長に総勢31人が参加。公益財団法人日本台湾交流協会によるブリーフィングや、新竹サイエンスパーク訪問、台湾最大の産業技術研究開発機構・工業技術研究院(ITRI)視察、デジタル担当大臣のオードリー・タン氏との懇談などを行った。新竹サイエンスパークでは管理局幹部と意見交換し、サイエンスパークの成り立ちや歴史、現状、台湾がサイエンスパーククラスターで取り組む産業戦略などに関して聞いた。サイエンスパークは中央政府より多くの権限が委譲されており、産業集積地としての機能のみならず、住環境や教育、医療、交通網などの優れた行政サービスも提供されている。ITRIでは、世界初の「インテリジェント水槽」、被毛の上からでもペットなどの心拍数や呼吸、活動力などが分かる技術などについて説明を受けた。オードリー・タン氏との懇談では質疑応答のほか、タン氏から「多様な民族が暮らす台湾には異なる思想や意見があり、衝突は避けられない。ネガティブな意見を持つ人を集めて具体的な解決策を提案してもらい、より良いものをつくっていく」「脅威に対しては、耐えられるようにレジリエンス=強靭性を高める。災害や不測の事故にも強くなる」「人々の望みを政府が技術的にサポートし、リソースを提供することを重要視している」などの話があった。
記事提供: 日本商工会議所
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