全国には約200種類のご当地ラーメンがあるといわれる。喜多方ラーメン、博多ラーメンなど誰もが知るものも数多くあり、ラーメンは日本の郷土料理の一つ、と断言できる。旅をしながら各地でラーメンを食べまくり、とびきり印象に残ったのが旭川の「らーめんや天金(てんきん)」だった。豚骨や鶏ガラをベースに、とろ火にかけて丸2日間煮込むスープは驚くほどすっきりアッサリ。全部飲み干し、おかわりしても胃にもたれない。中太の縮れ麺にスープを絡めてすくい上げる。ああ、毎日でも食べたい、何十回も通った大好きなラーメン店だ。
そんな私の思いが通じたのか、天金のラーメンが袋麺となって藤原製麺から販売されている。生麺を2日間かけてじっくり乾燥させてあり、ゆでるとまるで生麺のような味と食感。スープも店で味わうそのものの香りとコク。あとはチャーシュー、メンマ、ネギをのせたら、旭川のビルのはざまに棚引く天金の赤いのれんが目に浮かぶ。北海道のラーメンは一般的に、札幌のみそ、函館の塩、そして旭川の醤油(しょうゆ)という。万人が好きだからこそ難しい醤油ラーメンの味を、こだわり、追求してきたのだと思う。旭川ラーメンの伝統は、これからもこの味が守っていくことだろう。
Data
社名 : 藤原製麺株式会社(ふじわらせいめん)
所在地 : 北海道旭川市9条通14丁目左10号
HP : https://www.fujiwara-seimen.co.jp/
電話 : 0166-26-5485
【旭川商工会議所】
最新号を紙面で読める!