平田商工会議所(島根県)は10月11日、新会館の竣工(しゅんこう)式を開催した。式には、同所の石原俊太郎会頭をはじめ行政や近隣商工団体の関係者など、約90人が出席。石原会頭は「新会館が次世代へ託す平田の未来のシンボルとして末永く存続することを祈念する。会員に対するサービス向上とともに、地域経済の振興を図っていく」とあいさつした後、テープカットを行った。
新会館は一畑電車雲州平田駅から東に向かって約200㍍の、国道431号線沿いの旧事務所があった場所に建設された。木造2階建てで、総面積は471・96平方㍍(143坪)。グレーとダークグレーを基調としている。1階には、事務所と応接室、指導相談室を設け、2階にはテナント3室、大小会議室などを配している。また、会館の前には広々とした駐車スペースも設けられている。
1979年に建設された旧会館は地域のシンボル的な建物だったが、老朽化や耐震調査で強度不足と診断されたことから、2019年6月に会館建設検討委員会を設置し、22年3月の議員総会で新会館建設を決議。23年12月には旧会館の解体が完了し、24年4月に建設工事に着手した。
同所は、10月15日から新会館での業務を開始した。高校生も含めた後継者育成を行う「未来づくり委員会」、若者の定住を促進する「定住促進委員会」、宍道湖・中海圏域をつなぐ高規格道路〝8の字ルート〟の整備促進などを行う「基盤整備促進委員会」の三つのプロジェクト委員会を立ち上げ、新会館を拠点に地域振興にも取り組んでいる。
同所の佐藤文治事務局長は「担当者としては、長年かかった新会館竣工にうれしい思いと、ホッとした安堵(あんど)の気持ちが交錯している。そして、これからの地域振興の一翼を担うため新会館の機能を十分生かし、地域経済発展の一助となるよう新たな拠点として活動していきたいと考えている」と話した。
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