高梁商工会議所(岡山県)は株式会社吉備ケーブルテレビと合同で制作した番組「検証平成30年7月豪雨 逃げ遅れゼロを目指して」を同社チャンネルで放映するとともに、同DVDを高梁市へ寄贈した。9月5日の贈呈式では、正副会頭ら4人が高梁市役所を訪問し、藤岡孝会頭から近藤隆則市長へDVD3本を手渡した。同市内にも甚大な被害をもたらした昨夏の西日本豪雨での経験を今後の防災対策に生かし、広く住民や企業へ周知するための提言がまとめられている。
同DVDは、昨夏の西日本豪雨の経験を今後の防災対策に生かし、災害に強いまちづくりへの提言と事業所災害対策強化を目的に、同商工会議所と吉備ケーブルテレビが合同で制作した。
2019年4月から6月にかけて実施した調査研究事業で、岡山大学前野詩朗教授による高梁市の7月豪雨災害の検証を軸とし、同時に提言するという構成。高梁市落合町阿部地区、広瀬地区など、被災した4地区ごとの検証を行った上で、行政や住民への提言をそれぞれに対して行っている。併せて、地域の防災意識を高めていくために、事業所では災害時にどう行動するのかなど、今後必要とされる民間企業の水害対策も紹介。企業防衛の側面からBCP計画の作成、重要設備を地上3メートル以上の安全な場所へ移動すること、水害に対応した保険の加入など、具体的に必要な対策がポイントごとにまとめられている。
贈呈式当日は、同所の藤岡会頭が「防災意識の向上や災害に強いまちづくりに役立ててほしい」と語り、近藤市長が「貴重な資料として説明会などでしっかりと活用したい」と謝辞を述べた。寄贈されたDVDは市での活用はもとより、同市図書館へ2本寄贈し、資料として貸し出しも行われる。
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