日本商工会議所の小林健会頭は6月19日、石川県金沢市で開催した移動常議員会・議員総会後の記者会見で、能登半島地震から約2.5年がたつことを踏まえ、「復興は進んでいるものの現地で働く人が減った」と現地の深刻な課題に言及。経済の縮小という現実に直面する中、元の規模への復旧にとどまらない、地域の特性に合わせた都市計画の在り方や考え方が必要との認識を示した。
小林会頭は、能登半島地震について、日商として行った資金支援において、全国の商工会議所から義援金を募り合計8億3000万円が集まったことに改めて感謝 of 意を表した。また、人的支援において、全国から延べ144商工会議所281人の経営指導員の派遣を行い、息の長い活動であったことを説明。「能登半島は地震に加え豪雨にも見舞われた。日商としては、資金支援と人的支援のほか、政策的な支援については、北陸信越ブロックが行う対応のバックアップに努めてきた」と述べた。
記者会見に同席した石川県商工会議所連合会の安宅建樹会頭(金沢・会頭)は、「能登地域におけるインフラの復旧などは進みつつあるが、なりわいの復興はなかなか進んでいないのが実態である。今後は専門家派遣などを県内の商工会議所や行政と連携し、一層の伴走支援を行っていく」と述べた。また、地元商工会議所の会頭として発災当初から能登地域の3商工会議所の被災状況を詳細に聞きながら多くの対応を行ったことを踏まえ、「日商がいち早く全国の商工会議所に声をかけ、全国から多額の義援金と経営指導員の派遣による支援をいただいたことは非常に助かった。全国に仲間がいるという団結力を痛感した」と述べた。
一方、中東情勢について小林会頭は、「政府と緊密に連絡を取り合い、対応がオーバーラップしないよう役割を分担している」と言及。併せて、「政府は主に原油やナフサの確保を世界中から行っており、ナフサ由来の化学製品を含む石油製品は契約ベースでは年度を超えての供給面での問題はない」と述べた。また、商工会議所の相談窓口に寄せられた約1500件の相談のうち3分の2に当たる約1000件は「品物が仕入れられない」という相談や嘆き、クレームであったことも紹介した。
日本銀行による政策金利引き上げについては、「現在の状況は依然として『緩和』的である。今回の利上げは『緩和の中の調整』である」との見解を表明。今回の利上げについては「妥当であった」と評価した。
