日本商工会議所はこのほど、7月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果と共に付帯調査結果を「今月のトピックス」として発表した。7月の付帯調査では「物流効率化・取引適正化に関する取り組み状況・課題」についてヒアリングした。調査対象は、全国323商工会議所の会員2406企業(有効回答数1940企業、回答率80.6%)。
物流効率化 3割が前向き
物流効率化の取り組み状況について、「取り組みを開始」(22.3%)、「取り組む予定」(9.2%)と、合わせて31.5%となり、2025年7月調査から1.5ポイント増加。約3割の企業が物流効率化に向けて前向きに対応している。
一方、取り組みの必要性を認識しつつも、「取り組めていない」(14.9%)、「何をすればいいのか分からない」(15.1%)と回答した企業が合わせて30.0%に上り、依然として物流効率化に向けて十分に取り組めていない中小企業も一定程度存在している。
物流効率化の取り組み内容については、「発注頻度の見直しやリードタイム延長による配送回数の削減」が41.2%と最多となった。「物流コストの適切な価格転嫁の実施」との回答は2025年7月調査と比較して大幅に減少している。急速なコスト増に対して価格改定が間に合わず、価格転嫁が追い付いていない状況がうかがえる。
ヒアリングした企業からは、「物流効率化について自社のみでは対応が行えず、コンサルタントに入ってもらい見直しを行うことを検討している」(食品加工業)、「荷受け担当者が不在でも荷下ろしできる環境整備を行っている」(自動車販売業)、「大型冷蔵庫を導入し、発荷主の配送スケジュールに合わせた余裕を持った発注が可能となるようにした」(飲食店)などの声が寄せられた。
契約内容の共有不十分
物流コスト増加分を価格転嫁できている企業は40.5%と2025年7月調査から0.8ポイント増加したものの、ほぼ横ばいとなり、足踏みの状況となっている。原材料費など増加分の価格転嫁実施率(60.3%)と比べると依然として低い水準となっている。
来年4月からの物流特殊指定改正に伴い必要となる契約内容の共有状況について、発荷主側では「着荷主に契約内容を共有していない」が37.8%、「物流事業者に契約内容を着荷主に共有するよう指示しているが、実態は把握していない」が9.9%と合わせて約半数であり、発荷主側から着荷主への直接的な契約内容の周知・共有が十分に進んでいない。
また、着荷主側では「発荷主・物流事業者から契約内容の共有はなく、従来の商習慣に従っている」が49.1%、「発荷主から契約内容が通知されているが、現場には十分共有できていない」が7.8%と、半数超の企業が契約内容を認知・共有できていない状況となっている。
物流事業者では「発・着荷主の間で契約内容が共有されているか分からない」(39.7%)、「ほとんどの契約で、発・着荷主間の契約内容が共有されていない」(19.1%)となっており、発・着荷主間での契約内容の共有状況について、物流事業者が認知していないことがうかがえる。
