日本商工会議所の小林健会頭は7月28日、各地商工会議所の経営指導員との意見交換会を開催した。会合には小林会頭のほか6人の経営指導員が出席した。経営指導員からは、人口減少地域における小規模事業者支援の現状と課題、小規模事業者の伴走支援の成功・失敗事例、若手経営指導員の育成と経営支援などについて報告があった。
意見交換では、「高速道路インターチェンジ付近の道の駅からの誘客を図るため、グーグルビジネスプロフィールの登録・運用代行の伴走支援を実施している。一方で、経営指導員や職員の不足により巡回指導が追いつかない点が課題である」「『縮む市場の悪循環』に直面している。現場支援では①会員事業者のマインドケア②経営指導員の思い込みによる支援のミスマッチ防止③迅速な相談受け入れ態勢の構築――の三つが必要であることを学んだ」「一人経営者には無理をさせない『ブレーキ』をかける管理が必要である」「県の補助対象職員の設置定数が、商工会議所は商工会よりも少なく、1事業者当たりに割ける伴走支援時間が不足している。定数増員を要望したい。また、外国人による起業が増加しており、日本語での会話について、起業する本人や配偶者はある程度話せるが、同居する親族が全く話せないケースが多く、長期滞在・定住における課題になっている」「『相手の意向を尊重することと、必要な提案を行わないことは違う』と実感。地域の一歩先を照らす伴走者であるべきと考える」「過去5年間で30代、40代の職員4人が相次いで退職したことで所内における経営指導員の平均年齢が34.8歳と急激に若返った。1人で抱え込まない『One Team』づくりを目指すために定期的な打ち合わせによるノウハウ共有や職員同士の勉強会を開催している」などの声が上がった。
意見交換会は、経営支援の最前線で中小企業などの伴走支援をしている経営指導員から直接、現場の生の声を聞きたいとの小林会頭の発案により2023年12月に初回が開催された。今後も適宜開催し、現場の声を丁寧にくみ上げ、経営指導員の伴走支援力向上の取り組みを強化するとともに、国や自治体に対し、効果的な政策要望や経営支援の重要性を働きかけていく方針だ。
