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「下町育ちの再建王」の経営指南 小山政彦の時流予測

今年は大転換期

私は新年の時流予測を行い、毎年講演やセミナーで発表しています。これを基に、翌年の事業方針を決定する支援先もあるので責任も重く、コンサルタントとして真価の問われるところでもあります。私の時流予測は、大国の意思や、国際情勢、気候変動の影響などを独自に分析したもので、的中率が高いとの評価をいただき、25年間続けております。今年は、この予測で私が20年前から言い続けてきた、世界経済の覇権がアメリカからアジアに動き始める、ターニングポイントとなる年なのです。

世界経済を不安定にする火種はさまざまな方面で見受けられます。アメリカでは金融緩和が終わり、やがて金利は上がります。ヨーロッパの経済は、明らかに後退していますからかなり厳しい一年となるでしょう。もしかすると、ギリシャとポルトガルからは6〜10月くらいに中央銀行の問題やデフォルトなどの情報が流れる可能性さえあります。これまでEUの低迷に利益を得てきたドイツも、例外ではありません。

気になるアメリカ経済は3月までは大きな変動なく推移しますが、それ以降、5〜10月にかけては米国債の問題や株価の大暴落が起こる可能性があります。もしアメリカの株価や経済が急速におかしくなった場合、日本は、その影響をもろに受けて株価が急落し、日本経済はとても不安定な状況に陥るでしょう。それが収束するのは2016年半ばころになると思います。

さて覇権に一番近い大国、中国に目を転じると、香港のデモが北京などに飛び火した場合は、天安門事件のような大きな混乱になるかもしれません。これを中国政府が抑えきれれば、2020年以降に中国が世界経済の覇権を握る可能性がますます高くなります。

来年からは高単価の商品を

さて日本は、神武景気の終焉(金融引き締め→なべ底不況)、オリンピック特需の終了、オイルショック、バブルの崩壊、リーマンショックなど、経済的出来事をきっかけにしてこれまで不景気に突入していきました。今の日本が確実に不景気を迎える時期は明らかで、2020年の東京オリンピックの特需景気が終わったときです。人口の減少もあり、その後の好景気時期は予測がつきません。 

しかし、その前の2016〜19年は好景気を迎えます。アメリカで何かが起きても日本経済は回復し、中国が経済大国になっても(共産圏なので)、当面世界のお金は徐々に日本に集まってくるでしょう。

そして16年の4月以降、消費増税の影響が薄れ始めると、単価の高い物が売れ出します。年収の高いお客さまをどのように惹きつけるか、今から準備を始めてください。

小山 政彦(こやま・まさひこ) 株式会社 風土 代表取締役会長 (前 船井総合研究所 代表取締役会長) 1947年、東京生まれ。開成高校卒。早稲田大学理工学部数学科卒業後、実家のディスカウントストア経営に携わる。84年、船井総合研究所に入社。6年後には売り上げ3億円のNo.1コンサルタントになる。2000年の社長就任後は大証2部から東証1部上場、離職率20%台を6%までに改善、賞与支給No.1企業など経営者としても手腕を振るう。10年には代表取締役会長に就任。13年3月をもって退任し、現在は㈱風土代表取締役会長を務める。著書に『ベタ惚れさせるマネージメント』(講談社)、『9割の会社は人材育成で決まる!』(中経出版)など多数

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社名:株式会社 風土

TEL:03-5423-2323

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