日本商工会議所の三村明夫会頭は9日、長崎県島原市で開催された九州商工会議所連合会との懇談会に出席。懇談会では、ブロック内の商工会議所会頭から、地域経済の課題や地域活性化に向けた取り組みを報告し、意見交換を行った。三村会頭は、地方創生に向け、各自治体における地方版総合戦略策定の動きに合わせ、商工会議所としてもリーダーシップを発揮すべきと強調した。
懇談会では、豊前(福岡県)・秋吉直人会頭、福江(長崎県)・清瀧誠司会頭、本渡(熊本県)・池田正三郎会頭、延岡(宮崎県)・清本英男会頭が、観光振興、インフラ整備、販路開拓、商工会議所の組織基盤強化など、地域経済の課題や地域活性化に向けた取り組みを報告し、意見交換を行った。
三村会頭は、日本の大きな構造的課題として「人口急減と超高齢化の加速化」「地方疲弊の深刻化」を指摘。課題解決のためのポイントとして、早い段階で人口減少のトレンドを変えること、地域と経済の課題に人口という視点を加えること、経済活力が戻りつつある今のタイミングこそが流れを変える好機であることなどを訴えた。また、各自治体における地方版総合戦略策定の動きに合わせ、商工会議所としてもリーダーシップを発揮すべきと強調。「日商として、商工会議所ネットワークを活用し、各地商工会議所の活動を全力で後押ししていきたい」と述べた。
会頭視察 農業活性化や職人技に感銘
日本商工会議所の三村明夫会頭は9、10の両日、九州商工会議所連合会との懇談会などに合わせ、長崎県大村市の「おおむら夢ファームシュシュ」と島原市の「たかき製麺」を視察した。
グリーンツーリズムと農産物を軸に事業を展開している「おおむら夢ファームシュシュ」では、収穫体験事業の説明を受けるとともに、特産品の販売コーナーを視察。「たかき製麺」では、普賢岳の噴火から長い年月をかけた復興への道のりと、近年の経営環境などについて説明があった。その後、名産の手延そうめんのつくり方を見学した。
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