木更津商工会議所(千葉県)と木更津市、君津信用組合の3者が2018年10月に導入した電子地域通貨「アクアコイン」。木更津市は、今年10月の消費税率引き上げに伴う負担軽減策として発行するプレミアム付き商品券の一部をこのアクアコインで発行すると発表し注目されている。
アクアコインは、1コイン=1円として利用でき、利用者はスマートフォンに専用アプリをダウンロードして加盟店に設置された二次元コードを読み取ることで決済する。チャージは君津信用組合本支店窓口や自動チャージ機、加盟店などで販売するアクアコインプリペイドカードで10万円まで可能だ。加盟店はクレジットカード決済などに比べ導入費用の負担が少なく、支払われたコインの現金化が早いことやレジ負担の軽減などのメリットがある。
18年の導入以降3者はチャージ時に「アクアポイント」をプレゼントしたり、飲食・物販にアクアコインのみ利用できる「アクアコインまつり」の開催など普及活動を推進。7月31日時点で463事業所が加盟し、アプリダウンロード数7791件、利用件数3万839件と順調に伸びている。
今年6月からは市役所窓口での証明書発行手数料の支払いにも対応するなど利便性も拡大した。10月に販売されるプレミアム付き商品券は、紙の商品券もあるが、電子版「プレミアムアクアコイン」だと購入額の5%のポイント(最大1000円)が上乗せされる。アクアコインを選択肢に加えることでさらなる普及を図るのが狙いだ。
今後は「アクアコインを地域内でうまく流通循環させることと加盟店増加が課題」と同所担当者。〝まちづくりのインフラ〟としてのアクアコインの発展がさらに注目される。
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