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コラム石垣 2017年2月21日号 中山文麿

最近、欧米で「EdTech(エドテック)」という教育革命が注目されている。この言葉は「Education(教育)」と「Technique(技術)」を組み合わせた造語で、人工知能を利用した教育である。

▼小中学校の理科ではコンピユータから心臓の3次元画像を取り出して中を開いたりすることもできる。地理では世界遺産の名所旧跡に行ったり、歴史では坂本龍馬などとも話したりできる。

▼このように最近の人工知能は著しく進歩しており、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を駆使して本物の映像が迫ってくる。児童や生徒はそれらの映像に触れることによって学問に対する好奇心がかき立てられる。

▼さらに、人工知能は児童や生徒の苦手の科目や学習態度の集中度を分析して、生徒の個性に合った問題を出すオーダーメードの教育・指導が可能だ。

▼高等教育の分野でも、現在、米国アイビー・リーグで「MOOCs(ムークス)」などのオンライン授業が行われている。しかし、これを人工知能で一歩進めたのが米国サンフランシスコのミネルバ大学で、教授は学生と双方向で向き合い、きめ細かい指導が行われている。学生の中には英国ケンブリッジ大学の入学を辞退してまでこの大学で勉強することを選んだ学生もいる。

▼わが国の高等教育は公の資金援助がOECDの中でも最低だ。エドテックではアルバイトをしながらでも大学に行け、学生の選択肢が増える。ところで、日本の人工知能研究は大丈夫だろうか。2010~14年の日本の人工知能の特許申請件数は米国の8分の1、中国の4分の1と極めて少ない。産官学が一致協力して改めてエドテックによる教育改革を研究・推進してもらいたい。

(中山文麿・政治経済社会研究所代表)

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