伝えていきたい日本の技 穴太衆積の石垣

粟田建設(あわたけんせつ)(滋賀県大津市)

石の性質に合わせて的確に配置する技法は、職人と石との対話の中で培われたもので、文字で伝えるのは難しいといいます

今月は、『月刊石垣』の40周年を記念して、堅牢強固な穴太衆積(あのうしゅうづみ)の石垣をご紹介します。

穴太衆は、古墳や寺院などの築造を行っていた石工の末裔(まつえい)で、織田信長が築いた安土城の石垣を施工した際に高い評価を受け、信長をはじめとする多くの戦国武将から城塞の石垣構築を任されていました。

穴太衆積の特徴は、積み石の内寄りに重心を置き、石垣の奥に大きさの異なる二つの小石の層を設けている点にあります。これにより積み上げた石が安定し、排水がしっかりと行われるため、数百年もの風雪にも耐えうる堅牢(けんろう)な石垣が生み出されています。

美しく、また耐荷力がコンクリートを上回ると実験で証明されたこともあり、時代を経て再び国内外から注目を集めている穴太衆の石垣。その技術を継承する粟田建設は、修復工事のみならず、現代建築においても高い技術力を発揮しています。

お問い合わせ

粟田建設

TEL:077-578-0170

HP:http://www.anoushu.jp/

※月刊石垣2020年6月号に掲載された記事です。

次の記事

伝えていきたい日本の技 防災用ホイッスル「effe」

プラスジャック

今月は、アクセサリー感覚で身に着けられるおしゃれな防災用ホイッスル、「effe(エッフェ)」をご紹介します。「めがねの聖地」として知られる福井...

前の記事

伝えていきたい日本の技 色鍋島 リバーシ KOSEN

鍋島 虎仙窯

今月は、カラフルな4色の駒が目をひく、鍋島焼の「リバーシ」をご紹介します。鍋島焼は寛永5(1628)年に肥前・有田で始まったとされ、色絵を施し...

関連記事

伝えていきたい日本の技 アイスエナジー 無料会員限定

アトム技研

今月は、機能性が高くファッショナブルな保冷剤として注目される、アイスエナジーをご紹介します。熱中症が世界中で問題となっている昨今、衛生的...

伝えていきたい日本の技 籠染灯籠

ハナブサデザイン

今月は、越谷市に伝わる藍染め技法の一つである籠染めの「型」を用いた灯籠をご紹介します。籠染めとは、筒状にした2本の真鍮(しんちゅう)製の型の...

伝えていきたい日本の技 廣島漆器『coro』

高山清

広島県の伝統工芸品である広島仏壇の技術に端を発する「廣島漆器」の酒器をご紹介します。廣島漆器は、広島仏壇の制作や修繕を行う漆塗り職人であ...