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コラム石垣 2015年6月21日号 中村恒夫

「自治体のみなさんに協力する方策をチームをつくって検討しています」──。政府の地方創生政策に連動して自治体が策定しつつある「地方版総合戦略」。政府系金融機関の幹部は戦略づくりに深く関わっている実態を明らかにした。国のまち・ひと・しごと創生本部も、自治体だけで具体的な政策を仕上げるのが困難な実情に配慮し、金融機関に対して積極的な協力を呼び掛けている。残念ながら、地元の一般企業が頼りにされていないことがうかがわれる。

▼地元企業にとって、都道府県庁や市役所、町村役場は「許認可を受ける場所というイメージが強いかもしれない」と官公庁ビジネスに詳しいLGブレイクスルーの古田智子社長は指摘する。政策作りの段階から提案を持ち込めば、自治体との関係も緊密になるはずだが「アプローチの仕方が分からないのではないか」と言う。

▼一部自治体が先行して策定した総合戦略を見ると、抽象的な枠組みがあるだけで、必ずしも具体的な政策にまで落とし込んでいるケースは多くない。今後、国が各省間の折衝を通じて取り扱いを検討する「新型交付金」を含め、形がはっきりしてくるのは秋以降になると思われる。各地の総合戦略の中で、企業が自社の技術や商品・サービスが政策に反映できないか、入念に検討し、地元の自治体に提案できる時間はまだ十分にある。

▼自治体サイドも、全国展開している大企業より、地域の中堅・中小企業を活用したいという意欲を持っている。そのポイントとしては「高い技術と独創力を発信することが大切」と古田社長は助言する。官公庁ビジネスと縁遠かった企業も、対外的な信用アップにつながる仕事にトライする価値は十分にあると思う。

(時事通信社経理局長・中村恒夫)

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