高山商工会議所(岐阜県)と高山市などが出資・設立した株式会社まちづくり飛騨高山(社長=同所北村斉会頭)は4月5日、飲食店が集まる商業施設、「Ea Town(イータウン)飛騨高山」をオープンした。同施設は、増加する外国人観光客を商店街に呼び込むためのおもてなし拠点として整備。フードコート形式で、高山名物の飛騨牛を使った料理からカフェ、タイ料理まで多彩な15店が出店した。
イータウン飛騨高山がオープンしたのはJR高山駅から700メートルの地域密着型商店街、「本町3丁目商店街」の一角。観光区域に隣接し、近年TVアニメに登場するなどで人気となった地域だ。同施設は、ここに外国人を含む観光客を呼び込むことで商店街活性化を図ろうと開設された。
施設内は伝統的な高山の町家をイメージさせる内装でまとめられ、飛騨牛かつカレーや高山ラーメン、朴葉みそ唐揚げなど高山名物を味わえる店や、カフェ、和菓子店、タイ料理店などさまざまなジャンルの店が並ぶ。料理のジャンルにかかわらず、どの店も地元の食材を生かしたメニューを提供。ベジタリアン向けメニューを用意している店もある。
外国人観光客への対応としては、英語など外国語表記のメニューを用意し、スタッフは約2カ月かけて外国人客へ向けた接客の研修を受けた。店舗や商店街を案内する案内所も設置している。
また、出店した15店のうち8店が新規開業なのも同施設の特徴だ。同事業は起業家支援の目的もあり、施設を運営する同社と商工会議所が経営やメニューづくりの相談に乗るなどで出店者をサポートする。
「現在は地元の人の利用が多く、外国人や観光客は少ないが、今後、連休や夏休み期間の集客に期待している」と同社は話している。
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