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コラム石垣 2020年7月11日号 神田玲子

コロナ禍で急速に広がったテレワーク。先日、企業で働く友人数名を集め、テレワークの状況について語ってもらった。全社的なテレワークが、想定以上にうまくいっていることに、皆、満足している様子だ。その半面、ネット越しでは、進捗(しんちょく)管理や人事評価、部下への指導が難しくなっているという声も聞かれた。

▼しかし、F・ラルーが提唱する進化型組織(ティール)からみると、これらはテレワークの障害として捉えるのではなく、組織そのものの課題と認識すべきだと言っているように思える。『ティール組織』は日本でも2018年に売り出され、話題になった本だ。進化型組織では、10人程度から構成される、チームによる自主経営が基本となる。権限を委譲されたチームが意思決定を行うときには、社内の専門家の助言を得るべきとする。

▼助言者は本部の専門家スタッフ、あるいは本部が契約している外部の専門家かもしれない。あくまでもアドバイザーであり、上司ではない。権限のない人が親身に相談に乗り、最終的な判断をチームに委ねることで、メンバーの自律性が生まれる。そうした助言システムを取り入れることで、上司に監視されなくても、やる気を持って仕事に当たることができるという。

▼上司の管理はもはや不要だ。今回、テレワークが全社的に導入されたおかげで、SNSを使えば、専門家を探し、アドバイスを得ることも容易となった。ネット会議やチャットを活用することで、迅速に助言を受けることも可能だ。テレワークは、企業が取り組むべき課題に正面から向き合う良い機会を提供しているのかもしれない。今回の感染症を、組織を進化させる絶好のチャンスと捉えたい。

(NIRA総合研究開発機構理事・神田玲子)

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