ハイテク産業と日本屈指の温泉郷が同居
鹿児島県の中央部に位置する霧島市。市域は、景観に優れた「霧島錦江湾国立公園」の中にあり、昭和47(1972)年の鹿児島空港開港以来、南九州の交通の要衝としても発展を続け、鹿児島県の中核都市として存在感を高めている。現在の人口はおよそ12万7000人で、鹿児島市についで県内2番目だ。
また、歴史好きな人は、かつて坂本龍馬と、その妻おりょうが日本で初めての新婚旅行をした地として記憶しているかもしれない。慶応2(1866)年、京都・伏見の船宿「寺田屋」で傷を負った龍馬はおりょうを伴い、霧島の地で湯治をしながら傷を癒やしたという。このエピソードからもうかがえるように、霧島は温泉が非常に豊富で、市内には温泉郷が点在している。霧島温泉郷、霧島神宮温泉郷、日当山温泉郷、そして龍馬夫妻が18日間滞在したという塩浸温泉がある妙見・安楽温泉郷など。龍馬ファン、温泉好きにとっても魅力的なまちと言えるだろう。霧島商工会議所の西勇一会頭は、霧島市の魅力について、こう話す。「北部には霧島山、南部には錦江(きんこう)湾(鹿児島湾)があり、非常に風光明媚(めいび)な地域です。観光ガイドブックにはあまり載っていないのですが、市民の憩いのスポットとなっている城山公園の展望台からの眺望は素晴らしいので、霧島にいらしたら、ぜひ体験していただきたいですね」
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